前口上(はじめまして)…2016年4月1日

 長年の勤めを終えて、晴れて無宿人もとい無職人になってみれば、この不景気の世に吹けば飛ぶよな年金暮らし。あこがれの悠々自適から何万光年。かといって特段することもなし。このままではウォーキングデッドならぬ歩く粗大ごみと化すは必定。せめて何か元手のかからぬ日課をつくらねばと思い立ったのがこのブログ。

 思い立ったはよいが、もとより日常のよしなし事を面白く読ませる筆力はなし。さりとて生きのよいニュースを提供するだけの情報(ネタ)収集力もおぼつかない。何とかならんものかと後ろをみれば、若い頃から集めてきた書物(濃い方面限定)が山をなして魔窟状態。

 こいつで行くしかないか…しかし私亡きあとこの書庫はどうなるのか…などと考えるともなく思いをめぐらせていると、ふと連想したのが山本弘さんの小説「幽霊なんて怖くない」に出てきた酒屋のじーさんの書庫。かえりみる者もなく、ほこりにまみれていた大量のSF本に狂喜したJKのヒロインが、そこから掘り出した1冊の本で善戦(ビブリオバトルですが)するというお話。

 これはフィクションだけど、現実に古いSF本を読んだり集めたりするのが大好きという若い人がいるのでしょうか?いてほしい!いや、いると信じて、その人たちに少しでも役立つような情報も提供できればよいなと思いつつ励むことにします。黒吉 Sally Go!

 

(注)
・「幽霊なんて怖くない」は「BIS(ビーアイエス)ビブリオバトル部」シリーズの2作目。東京創元社2015年刊。あ、ビブリオバトルというのは、参加者の前で5分以内に1冊の本についてプレゼンし、読みたくなった本に投票して勝敗を決する知的競技です。

・Sally Go …行け!魔法使いサリー(古っ)じゃなくて、sally には「出撃する」という意味もあります。「ウルトラマンメビウス」でサコミズ隊長(今は亡き田中実さん。合掌)が「Guys Sally Go!」とやってました。